レーザー治療
料理を作っている時、コショウが鼻や眼に入ったことがあると思います。多分、その時涙が出て鼻が詰まり、鼻水が出たことでしょう。これって、花粉症と同じ症状だと思いませんか? 実は、体の防衛反応としてこのようなことが起こっているのです。 体は、鼻水や涙を流すことにより、刺激のあるコショウを体の外に排出しています。鼻が詰まることにより新たに鼻の中にコショウが入り込むのを防いでいるのです。つまり、花粉症は、刺激のあるコショウと元来刺激のない花粉を間違えて、体が防衛反応を行うことによる現象です。昔、「花粉症」を「過敏症」と呼んだのはそんな理由からです。 当院では過敏な鼻を守る為、鼻のレーザー治療を行っております。 鼻のレーザー治療とは、鼻の表面を焼いて、やや鈍感(本来の状態)にする治療法です。麻酔に30分、レーザーで焼く作業は片鼻5分程度の治療です。作業時間も短く、効果的な方法ですので、試してみてください。 サザンクリニック耳鼻咽喉科では、レーザーを使用した花粉症の症状改善治療も行っています。 夏は花粉症のレーザー治療に一番良い時期です。春の花粉シーズンの準備は、夏に行なっておきましょう。
レーザー治療の効果
鼻の入口の粘膜に少しヤケドを起こさせるだけの治療です。体質やアレルギーの程度にもよりますが、鼻づまりでは約90%、くしゃみ発作では60%程度の患者様が「改善された」と感じられています。
レーザー治療の効果がどのくらい長続きするのかというと、個人差はありますが、ヤケドが治るのと同じで、1~3年ぐらいで元の状態にもどってしまいます。 繰り返し治療を受けることは問題ありません。アレルギー性鼻炎のレーザー治療とは
花粉症のレーザー治療は、鼻の中の粘膜にレーザー光(炭酸ガスレーザー)を照射し、レーザーの熱で粘膜組織を変質させ、アレルギーが起こりにくくする治療法です。 ただし、アレルギーの症状を抑える目的でおこなう治療ですので、アレルギーそのものを治療することはできません。 また、麻酔薬をしみこませたガーゼを鼻の中に15分~30分入れたままにして麻酔をおこないますので、12歳未満のお子さんには処置できない場合があります。
こんな方におすすめです
アレルギー性鼻炎で、特に鼻づまりの症状が強い方
鼻の粘膜の表面をレーザーで焼き、粘膜組織を変質させる治療ですので、鼻水が多い方には適さないことがあります。 どちらかと言うと、鼻づまりの症状が強い方に適した治療法です。
薬の副作用が強い方、また、薬の服用を減らしたい方
抗アレルギー剤を服用すると症状は抑えられますが、副作用として眠くなることがあります。 車の運転を職業としているなどで、副作用(眠気)を避けるために薬の服用を控えている方、また、それ以外でも薬の副作用でお困りの方にはレーザー治療をおすすめしています。 実際に、長距離ドライバーや女性ドライバーの方がレーザー治療を希望されるケースが多いようです。
レーザー治療の流れ
1.鼻腔内の麻酔
麻酔液に浸したガーゼで、鼻腔内の表面麻酔をおこないます。麻酔に要する時間は、15分~30分程度です。
2.レーザーの照射
炭酸ガスレーザーを鼻腔内に照射します。片方につき約5~10分程度で、痛みはほとんどありません。
レーザー治療の費用
レーザー治療に関する診察費、処置費用(手術代)などは、すべて保険が適用されます。